Part 1. セブンティーンのミンギュが語る新曲「LOVE, MONEY, FAME」と前作アルバム<FML>の関係

ミンギュは「遠くの方を見て生きている」と言った。誰かはそれを夢だと言うが、ミンギュはそれを「究極の目標」と呼んでいる。

Q: インタビューの後にまたスケジュールがあると聞きましたが。
A: はい、練習のスケジュールです。カムバックまであと少しなので。(このインタビューはセブンティーンのミニ12集発売前の10月初めに行われました。)

Q: 午前中から写真撮影を始め、もうほとんど日が暮れそうですが、夕方からまた練習が始まるんですね。もしかしてその後、運動もするのでしょうか?
A: 幸いにも今日は朝に運動をしました。撮影に来る前に。

Q: わぁ、それでもどうしてまだこんなに輝いているんですか?疲れた様子が全然見えません。
A: 写真撮影は私にとって最も楽しい種類の仕事だからだと思います。おそらくそのせいです。特に今日はディオールの衣装が全部初めて見るものだったので、撮影中ずっと楽しかったです。

Q: 写真撮影では負担よりも楽しさを感じているんですね。
A: 負担を感じたこともありました。昔はフォトグラファーのディレクターさんやスタッフがすごく怖くて、なんとなく不安な気持ちになったこともあります。特に悪いことがあったわけではないのですが、なんとなく「この方に嫌われたら、この業界で活動するのが難しくなるんじゃないか?」という強迫観念を感じることもありました(笑)。その点で楽になったのが一番大きいと思います。今ではディレクターさんがくださる指示に従って、特定のイメージを思い浮かべて表現するのが一番楽しい部分です。例えば、ピシッと立ってと言われたら、「ああ、この服で真っ直ぐ立つのは記事のような感じだな」と思いながら姿勢を決めたり、椅子に座ってだるい感じを出してと言われたら、「パリの古い建物の中でカーテンがひらひらしているイメージだな」と思ったり。そうやって写真撮影の間、よく一人で想像していることが多いです。

Q: 実は今日、撮影現場でのミンギュさんを見て、少し感銘を受けたんですよ。撮影のカットを見ているスタッフたちにまず自分から話しかけて、冗談を言っていたじゃないですか。「このカットで僕の指、ちょっと太く見えませんか?」って。とても気さくで自然な人だなと思いました。
A: そうだったんですか?(笑) 私がそんな雰囲気が好きだからかもしれません。外国では一緒に作業をしていると、お互いあまり知らなくても「こんにちは?」とか「どこから来たの?」とか「何をしているの?」と軽く質問して会話を交わすことができるじゃないですか。でも、私たちの現場ではそういうことが自然に行われることは少ないように思います。誰かが努力しなければならないんです。だから、私は少し努力してでも、そこでの快適さを追求するタイプです。

Q: まだ覚えているんですが、以前私たちの後輩がセブンティーンのヒップホップチームとインタビューをして帰ってきて、「すごく面白くて正直で素敵な友達だった」と褒めていたんですよ。あまりそんなことを言わない子なんです。
A: わぁ、良かったです。安心しました。

Q: こういう話はよく聞きませんか?どこに出演しても、必ずセブンティーンのメンバーの誠実さやチームワークについて触れますよね。
A: はい、そうですね。でも、やっぱり私たちがどこに行っても可愛がっていただいていることが多いと思います。でも、こういうこともあるんです。私たちが活動してもうかなりの時間が経っていて、メンバーそれぞれの経験や基準、疲れを減らす方法が身についているんだと思います。これはやってもいいけど、これはわざわざやらなくてもいい……。自分でも気づかないうちに心の中で線を引いてしまうと、それが誰かに冷たく感じられることがあるかもしれません。でも幸い、今のところみんな優しい、親切だと言っていただいています。

Q: 今はちょっとしたミスも予想以上に大きな問題になりがちですよね。だからこそ、セブンティーンのチームが持っている正直さと素朴さがとても素晴らしいと思います。いろんな人に再解釈される職業に就いているという事実と、正直でありたいという気持ちとの間で、良いバランス感を見せることができるのは、やはり経験から来るものでしょうか?
A: それは実際、とても難しい部分ですね。正直に言うと、そんな経験が生まれることは一生ないかもしれません(笑)。代わりに、直感が養われるというべきでしょうか。面白く話している途中でも、「あ、これは自分が言っていいことじゃない」と感じる瞬間があります。本能的に。もちろん正直であることは素晴らしいことですが、もしそれが誰かに少しでもネガティブな影響を与える可能性があるなら、意見が分かれるテーマであれば、私たちも話さないほうがいいと思います。実際、今ではお互いに何を気をつけるべきかを言い合うこともほとんどありません。みんなそれぞれ本能的に気をつけるべきことに気をつけているので、どういうわけか、ただお互いの選択を尊重するようになったんだと思います。

Q: 私は13人もいる個性豊かな男性たちがどうやってこんなに仲良くやっているのか不思議でした。でも、よく考えてみると、大きな家族で育った息子たちのように、自然と共同体意識や円満な態度が育まれているんだろうなと思いました。望ましい態度や考え方はお互いに学んだ部分も多いでしょうね。
A: はい、その部分は本当に多いですね。実際、外から見るよりもよく喧嘩します(笑)。それは仕方のないことです。意見の違いはいつもあるので。でも、若い頃はそんな風に喧嘩して「なんであいつはあんなことするんだ?」と思っていたのが、今では「そういうこともあるよね」と受け入れられるようになりました。いつも言っていることですが、「間違っているわけではなく、違っているだけ」なんです。その考え方は今や、私たちの思考の中心にしっかり根付いていると思います。

Q: そろそろ新しいアルバムの話をしましょうか?新曲「LOVE, MONEY, FAME(feat. DJ Khaled)」はタイトルからしてインパクトがありますね。
A: 今回のアルバムについて初めて話をしたときから、私たちが言っていたのは「ヒップで、クールにしよう」ということでした。そしてもっと深く掘り下げていくと、実はその曲が言いたいことはこんなことなんです。お金だとか名声だとか、人々が手に入れたがる多くのものがあるけれど、結局私たちに一番必要なのは「愛」だということです。

Q: 正直でありながら、真の価値について語っているんですね。
A: 今回のミニアルバム12作目の名前は<SPILL THE FEELS>です。『自分の内面の感情を自由に表現できるようになったらいいな』というメッセージが込められたアルバムです。自分の感情に正直でいることは、常にポジティブなこととは限らないんですよね。怒ることもあるし、寂しかったり悲しかったりすることも言えるし、また幸せなときはその幸せを十分に楽しむことが大事です。タイトル曲はその中でも「愛」という感情をテーマにした曲です。最初にタイトルを聞くと、「自分が積み上げたものを自慢するヒップホップスタイルの曲なのかな?」と思うかもしれませんが、実際に聴いてみると別のメッセージが込められているんです。個人的には、そういう「線」を守ることがセブンティーンの魅力だと思っています。

Q: 面白いですね。新曲のタイトルを略すと「LMF」になるんですね。
A: そうなんです、そうなんです!私たちの10枚目のミニアルバム<FML>の正反対ですよね。

Q: あ、意図的だったんですか?
A: 私も意図的だったのかと思ったんです、ほんとに。実際は偶然そうなっただけなんですけど。驚いて、私は「後でインタビューでそんな意図があったって言おうかな」と思いました(笑)。以前「FML(F*ck My Life)」、つまり「くそったれな世界」を語ったなら、今回はそのくそったれな世界に「LMF(Love, Money, Fame)」、愛とお金と名声があるけれど、その中で一番大切なのは「愛」だということ。こういう逆転の解釈があるんです。

Q: でも結局、インタビューに座っているミンギュさんはその話をちょっと胡麻化したりすることなく、すべてを正直に話してしまったんですね。
A: まあ…そんなふうに言ってみようかなと思ったという話です。インタビューはやっぱり正直にしないといけないから(笑)。

 

Part 2. ミンギュの夢、そしてその夢の前提条件

ミンギュは遠くを見つめながら生きていると言った。誰かが夢だと言うもの、それを最終的な目標と呼んでいるのだと。

Q 最近出たYouTubeのバラエティ番組を見て、ミンギュさんがとても面白い人だなと思いました。
A 面白くありたいですね。面白い人だとは自分では言えませんが。

Q 周りの評価はどうですか?
A 私ですか? まあ、「明るい人」くらいじゃないですかね?

Q 明るい人。話し方もセンスがある。
A 話し方もセンスもあり、ウィットもありますが、それを自分からは言わない謙遜もあります…。

Q そんな人なんですね。
A もしそう感じていただけたのであれば、記事にそのように書いていただけると本当に嬉しいです。「本人がそう紹介したわけではない」と書いていただけるとありがたいです。

Q(笑)でも、私は実際にそう感じました。突拍子もない冗談で笑わせるタイプではありませんが、言葉のタイミングやセンスが非常に良い人だなと思いました。でも、セブンティーンの全メンバーが集まる場ではほとんど話さないんですね。
A あ、本当ですか?(少し考えて)意図したわけではないですが、確かにそうかもしれません。自然についた癖かもしれませんね。実は私だけじゃなくて、みんなそうなんですよ。13人もいると、みんなが言いたいことを言い始めたら大変ですからね。「言いたいことがあるけど、でもあなたが言ったからいいか」と。私だけじゃなく、みんな自然にそういう態度を取るようになったと思います。

Q ミンギュさんはその中でも、特に面白いことは好きですが、人々に自分に注目させて何かをするのはあまり好まないタイプかもしれませんね。
A そうですね。元々、私は話すのが多い方なんです。2~3人で出るバラエティではもっと自由に話すこともありますし、今のインタビューも本当に楽しいです。すごく正直な話も出そうですし(笑)。

Q 話すのが好きなことと、バラエティや進行に意欲があるというのはまた別の話ですよね。ミンギュさんはどちらですか?
A 前者ですね。話すことや楽しいことが好きですが、それが自分のメインポイントとして見られるのは少し違うと思っています。やっぱり自分の職業には根本的な部分があるじゃないですか。それをしっかり守りながら、付加的にいろいろな姿を見せるのは良いと思いますが、全く別の道に進むというのは自分には合わないと思いますね。

Q セブンティーンはメンバーが個別活動を控えている感じがありますね。それはそれぞれのスケジュールが展開し始めると、チームのスケジュールを合わせるのが難しくなるからでしょうか?
A その通りです。スーパージュニアの先輩方が僕たちがまだ若い頃からとても可愛がってくださっていて、多人数グループという共通点から昔のことを思い出してくださったり、愛着を持ってくださったりしたのだと思います。でも、先輩方はいつもこうおっしゃっていました。「絶対にバラバラにならず、チーム活動をずっと続けてね。それが君たちにとってもいいし、ファンが一番望んでいることだから」と。その時も正しいと思っていましたが、最近は特にその言葉を痛感しています。結局セブンティーンはチームでいる時が一番かっこいいし、チームでいる時にファンが一番喜んでくれるからです。できる限り、チームを中心に活動していこうというのが僕たちの考えです。

Q もし何の制約もなかったら、ミンギュさんが一番やってみたいことは何ですか?
A やりたいことは本当にたくさんありますね。旅行のVlogをYouTubeでやってみたい気もします。誰かと会話をするのではなく、ただ自然に旅行する様子を見せるような形で。

Q ミンギュさんがLA旅行した時のVlog、とても面白く見ましたよ。
A 本当ですか?ありがとうございます。実はメンバーには「つまらない」って言われたんですけど(笑)。

Q いろんな旅のロマンがぎっしり詰まった映像じゃないですか。日差しのいい日に帽子を深くかぶってビバリーヒルズで自転車に乗ったり、あちこちのセレクトショップを巡ってナイキのスニーカーやアディダスのジャージを買ったり、サンタモニカビーチで夕日を眺めながらビールを飲んだりして。
A そうですよね。本当にあの時、LAのロマンと言えることを全部やったんです。

Q タイヤが突然パンクして、街のバイクショップで修理を待っていた場面まで完璧でしたよね。
A そうなんです。その自転車、すごく気に入ってたんですけど、日本に帰る時に持って帰れなくて、結局近所の公園で子供にあげちゃったんですよ。

Q ただあげたんですか?その子、ミンギュさんが誰かなんて知らないまま?
A (笑)全然知らないですよ。ただ「これ、君欲しい?」って言っただけです。誰かには理解できない選択かもしれないけど、そんな効率的でも論理的でもないことを幸せにするのが僕の目標なんです。今でも、その自転車に乗っていた瞬間や、公園で子供にあげた瞬間が、自分にとっては素敵な思い出として残っています。

Q 旅行は好きですか?
A 大好きです。世界一周が僕の夢なんです。子供の頃には、いつかヨットの資格を取って、自分でヨットを操縦してヨーロッパまで行き、そこから飛行機で帰ってくるという夢を抱いていました。その夢は今でも心に残っていて、夢で終わらせたくない、いつか必ず実現したい目標なんです。

Q 時々思い浮かべる遠い未来の、漠然とした自分の姿みたいなものですね。
A そうですね。実は僕、遠い未来のことばかり考えて生きているんです(笑)。だからメンバーに怒られることもよくあって。みんなは「来年はこれをやって、再来年はこれをやって」って話しているのに、僕だけ「20年後、30年後」の話をしているので。

Q それは、ひとりで「引退してヨットでカリブ海を漂う生活」を語っていたら、そりゃ怒られるでしょうね(笑)。
A いえ、逆です。僕は「50歳を過ぎても活動している」って考えているんです。「10年後だって当然セブンティーンなんだから、なんで1、2年後を心配するの?」って言うと、メンバーはびっくりします。

Q ちょっと待ってください。つまり、遠い未来に世界一周している年を取ったミンギュさんも、まだセブンティーンのメンバーってことですか?
A そうです。休暇期間中は世界のあちこちを巡ったりして。アメリカツアーをやるなら大きなキャンピングカーで移動して、ワールドツアーならヨットで移動するとか…それはさすがに無理がありますけど(笑)。

Q 実現可能かは別として、ちょっと驚きました。てっきり引退後の話をしているのかと思ったら、そんな漠然とした夢の中でもセブンティーンのことを当然のように考えているんですね。
A セブンティーンは守るべきじゃないですか?夢だとはいえ、僕にとっては大きな目標なんです。目標があるからこそ人は動けると思うんです。僕がいつも、なるべく遠い未来の自分を想像しようとするのもそのためです。