最近どこへ行ってもピョン・ウソクさんの顔を見かけますよ。今朝のバス停でも見ましたよ(笑)。忙しい一年を過ごして、少し一息つけましたか?
ピョン・ウソク ありがたいことに、昨年は作品の撮影、ファンミーティング、ファッションショーやグラビア撮影などで忙しく過ごしました。今は、なんというか、一息ついているような感じですね。でも、その分準備しなければならないことも多く、これから成し遂げるべきこともたくさんあるので、一生懸命準備しています。次のレースはいつでも始まるものですからね。
どんなレースを繰り広げようとも、ピョン・ウソクさんはいつも変わりません。『ELLE』とも何度かお会いしましたが、そのたびに真剣にグラビアを撮影し、作品の撮影に戻り、プロモーション活動も誠実にこなしていました。今日も変わらない爽やかな笑顔を見せてくれて、思わずこちらも笑顔になりました。
ピョン・ウソク そうでしたか?今日の撮影は難しそうだなと思って、かなり緊張していたんですが、そう言ってもらえるならよかったです(笑)。
最近、特に印象に残っているシーンがあれば教えてください。
ピョン・ウソク たくさんありますね。初めてファンミーティングをした瞬間も思い出しますし、全州(チョンジュ)国際映画祭で初めてレッドカーペットを踏み、観客と交流した瞬間もそうです。ミラノのプラダのショーを見に行ったことも、とても幸せでした。モデルをしていた頃、プラダの2次オーディションで落ちたことがあるんですよ(笑)。本当に立ちたかったショーを客席から見ることになったので、感慨深かったですね。それ以外にも、いろんな場面が思い浮かびます。僕、結構幸せだったんだなと思います。
『2024 MAMA』で『善宰を背負って逃げろ』のOST「夕立」を歌ったシーンは、今でも忘れられません。エクリプスのリュ・ソンジェが実在した瞬間でしたね。
ピョン・ウソク ある意味では、ソンジェを完全に送り出す前に、最後にもう一度彼を世の中に連れ出し、プレゼントのように見せてあげたかったんです。その気持ちがしっかりと伝わることを願いながら、全力で準備しました。だから、単なるパフォーマンスというより、一種の“再会”だったのかもしれません。
冷静に見えましたが、実はとても緊張していたのでは?
ピョン・ウソク 緊張していなかったと言ったら嘘になります。ものすごく震えました。でも、ファンミーティングで「夕立」を歌ったときの記憶をたどりながら、あのときのようにファンの皆さんが温かく聴いてくれるはずだと想像して、心を落ち着かせました。その記憶のおかげで、集中して歌うことができました。
実は気になっていました。ステージではリュ・ソンジェとして歌ったのか、それともピョン・ウソクの気持ちで歌ったのか。
ピョン・ウソク ああ…難しい質問ですね(笑)。でも、まず曲自体にソンジェの感情がたっぷり込められているじゃないですか。そして、ピョン・ウソクである僕は、ファンへの贈り物のような気持ちで歌いました。だから結局、ソンジェとウソクが一緒に歌ったんじゃないでしょうか。
作品が終わってしばらく経ちますが、いまだに「ソンジェ」と呼ばれることに飽きたりしませんか?
ピョン・ウソク 全然そんなことはないです。いつでも大歓迎ですよ。僕が本当に愛した友人ですし、一生ソンジェを覚えていてほしいです。
それでは、一生「ソンジェ!」と呼んでもいいですか?
ピョン・ウソク ははは。当然嬉しいですが、俳優としては少し問題のある状況かもしれませんね。次の作品やキャラクターがありますし、新しい姿を見せることが僕の仕事ですから。
では、これで本当にソンジェを送り出しながら最後に質問します。彼はピョン・ウソクさんに多くのものを与えてくれたと思いますが、その中でたった一つだけ挙げるとしたら?
ピョン・ウソク これまで積み重ねてきた僕の時間を、より意味のあるものに感じさせてくれました。『直立歩行の歴史』に出演したおかげで『青春記録』にキャスティングされ、それによって『20世紀のキミ』や『花が咲けば、月を想い』へとつながっていきました。そして、『20世紀のキミ』を観た脚本家の方が、ソンジェを思い浮かべたそうです。だから、人生が一つにつながっているような感覚になりました。ソンジェを好きになってくれた方々が、僕の過去の作品を探して観て、また好きになってくれる。そうなると、これまで積み上げてきた時間、必死に走り続けてきた瞬間がより大切に思えるんです。すべての瞬間が一本の線でつながっているような感覚でしょうか。
初めてのアジアファンミーティングツアーはどうでしたか?俳優はファンの表情を間近で見る機会があまりないですよね。
ピョン・ウソク 実は、その表情をしっかり見るまでに、かなり時間がかかりました。最初は余裕もなく、気持ちも落ち着きませんでした。でも、ソウルのファンミーティングの最後のステージで、リフトに乗って降りていくとき、ふと、ある歌がだんだん聞こえてきたんです。本来、BGMが静かに流れているんですが、それまでは緊張していたり、自分の感情に入り込んでいたりして、全然耳に入っていなかったんですよね(笑)。でもその日は、リフトを降りながら、一人ひとりの顔がしっかり見えた気がします。僕にとって、そういう感情を味わう機会や瞬間はあまりなかったので、それを感じられたこと自体が特別でした。
すっかり泣き虫になったという噂がありますが?
ピョン・ウソク ははは。もともと涙もろいほうではないんですが…自分でも驚きました。僕は誰かを熱烈にファンとして好きになった経験がほとんどないので、そういう感情がより大切に感じられるんです。簡単には差し出せない気持ちじゃないですか。でも、その貴重な想いを僕に向けてくださるので…。
最近もよく泣きますか?
ピョン・ウソク 最近はファンミーティングをしていないので、泣いていません。でも、どうでしょうね…。実は少し前にアニメ映画を観て、ちょっと涙を流してしまいましたけど(笑)。
次回作の話をしましょうか?21世紀の立憲君主制の韓国を舞台にしたドラマ『21世紀大君夫人』に惹かれた理由は何ですか?
ピョン・ウソク やはり、これまでお見せできなかった新しいキャラクターを演じられると思ったからです。何より、脚本家の方がとても面白い脚本を書いてくださって、読んだ瞬間に「これはやりたい」と思いました。僕自身もすごく楽しみにしています。
最近、気になるストーリーはありますか?ロマンティックコメディが好きだと話していましたが。
ピョン・ウソク 悪役もやってみたし、ロマコメもやってみましたが、それぞれ違った面白さがあります。今は、ストーリーが面白ければジャンルを区別せずに選ぶようになった気がします。悪役もまた挑戦してみたいですね。やりたいことが以前よりも増えました。そういう挑戦に対する怖さはありません。
共に時を過ごしてきた『ディア・マイ・フレンズ』(2016)のジョンシクから、トラウマを克服させてくれた『検索ワードを入力してください WWW』のミンギュ、『青春記録』のヘヒョ、イピョ、シオ、ウンホ、そしてソンジェまで…。彼らはピョン・ウソクさんにとってどんな存在ですか?
ピョン・ウソク 現実に本当に存在していそうな人たちです。育ってきた環境が違い、それぞれに欠けた部分もありますが、それを乗り越えようと努力する仲間たち。だからこそ、何よりも人間らしく、”本物の人間の物語”を演じているような気がします。彼らの人生が、確実に僕自身にも影響を与えています。
実際にピョン・ウソクさんが彼らと友達になるとしたら、誰と一番仲良くなれそうですか?
ピョン・ウソク うーん、『力の強い女 カン・ナムスン』のリュ・シオを選びます。シオはヴィラン(悪役)ではあるけれど、人との本当のつながりを求めています。だから、もし本当の友達になれたら、何でもしてくれる気がします。愛する人にはとことん尽くすタイプの友達ですからね。
シオを友達として優しく受け止めることにしたんですね(笑)。実際にはどんな人と仲良くなるタイプですか?
ピョン・ウソク 僕は不自然な関係が苦手なんですよね。気を使わずにいられる関係が好きです。無理に会う必要はなく、本当に気持ちが向いたときにこそ、友達や仲間ができるタイプなので。だから、性格が合う人たちと自然に仲良くなります。でも、性格って変わるものだし、時期によって関係の距離感も変わるものじゃないですか。でも僕は、そういうことに執着するタイプではないですね。何事も自然な流れが一番だと思っています。
今日もスタッフの皆さんと“ファイティン”にあふれていましたね。変わらず支えてくれる人たちは、ピョン・ウソクさんにとってどんな力になりますか?
ピョン・ウソク 最近、大きな力をもらった出来事がありました。ものすごく体調が悪かった日があったんですが、あまりに辛くて決まっていた撮影を最後まで終えられなかったんです。結局、別の日に撮り直すことになってしまいました。でも、そうなるとスタッフの皆さんは1日余計に働くことになるじゃないですか。それなのに、皆が「大丈夫だよ」「問題ないよ」って言ってくれて…本当にありがたかったです。僕は普段から、人には真心を持って接しようと心がけているので、相手が僕に対して本当に誠実でいてくれているかも、よく考える方なんです。だからこそ、そんな真心を受け取ったときには、「もっと頑張らなきゃ」と思わずにはいられません。
ピョン・ウソクさんは常に大衆のそばで誠実に走り続けていますが、次第に“責任感”という言葉が重く感じられることもあるのでは?怖くなることはありませんか?
ピョン・ウソク どうしても以前より多くの関心を受けているので、プレッシャーを感じるのも事実です。そんなときは、ただ基本に立ち返ります。負担を感じている時間があるなら、その分、今できることをする。そして結果は流れに任せるだけです。今までやってきたように、最善を尽くすこと。それだけですね。そうすれば後悔もないし、少なくとも自分自身には胸を張れると思っています。
だからこそ、作品のヒットは誰にも予測できませんが、ピョン・ウソクさんという“人”への信頼は確かにあるように感じます。
ピョン・ウソク そう言ってもらえると、自分自身をもう一度振り返るきっかけになりますね。気持ちを引き締めるというか。僕はそういう言葉を聞くと、ある意味「君には傷ついてほしくない」という思いが込められているように感じるんです。僕自身、そう思ったことがあるからこそ。そんなふうに愛情と信頼を示してもらえると、期待を裏切らないように、もっと努力しなければと思います。
今でも一番好きな言葉は「愛してる」ですか?今、さらに大切に感じる言葉があるとしたら?
ピョン・ウソク 「ありがとうございます」。この言葉がどれほど大切か、改めて気づきました。思いきり感謝することは、一番大事なことだと思います。
2年前、『20世紀のキミ』のグラビア撮影でお会いしたとき、「いつまで青春だと思いますか?」と聞いたら、「夢を見て、進み続ける限り青春だ」とおっしゃいましたよね。その言葉、覚えていますか?
ピョン・ウソク もちろんです。今でも年齢は重要じゃないと思っています。夢を見て挑戦し続ける限り、その瞬間はいつでも青春です。その挑戦が壮大なものでなくても、好きな人たちと美味しいものを食べるような些細なことでも、自分が望むならそれで十分ですよね。だから、僕は人生の最後の瞬間まで青春でいると思います。
「この道で合っているのか?」と疑問を抱く瞬間も多かったのでは?そんなとき、ピョン・ウソクさんを支えたものは何でしたか?
ピョン・ウソク 実は、諦めかけたこともありましたよ(笑)。でも、幸いなことに周りに素晴らしい人たちがいて、その人たちの言葉に支えられながら、何とか気持ちを立て直してきました。最近は、周囲の人たちに少し疎かになっている瞬間がある気がして、それが心配なんです。だから、そうならない方法を模索しているところですね。もっと上手くやれるように努力している最中です。
そんな悩みを聞くだけでも温かさを感じます。ピョン・ウソクさんにとって、今が本当の“始まり”なのでしょうか?
ピョン・ウソク 僕は、ずっと“始まり”でした。どの作品も、まるで最初の一歩のように感じてきました。だからこそ、今年も自分に与えられたものに向かって、全力で走り抜けようと思っています。