marie claire 25年4月号 ASTRO チャ・ウヌ

今を僕の青春のスタート地点と見なすことも、真ん中と見なすことも可能だと思います。

ショーメのアンバサダーとして、marie claire4月号の表紙を飾りましたが、今日はどんなチャ・ウヌの姿を見せたかったのですか?

今回のテーマである「光、闇、静けさ」の中にある気だるさを表現したかったんです。今日の撮影では、周りの気遣いから感じる温かい温もりも、ショーメのジュエリーやルックに合う表情やポーズで表現しようと思いました。さまざまなジュエリーを重ね着けするなど、大胆なスタイリングを試すことができて楽しかったです。普段はジュエリーを1つまたは2つ着用してポイントをつけることが多いのですが、新しい試みでした。

作品でも新しい試みを続けていて、最近ではNetflixシリーズ「ザ・ワンダーフールズ」を撮影中ですが、役者として多くの現場を経験すればするほど、学びの幅が広がる気がします。

学びには終わりがないような気がします。(笑) 最近は、自分の意見を積極的に言うよりも、一緒に作品を作ってる人たちの話に耳を傾けるようにしてます。そうすると、思いもよらなかった答えを見つけることができるようになるんです。その過程での学びが大きいと感じてます。もっとクリエイティブな発想ができるようになったりもします。

多面的に考えながらシーンを分析し、理解することで、作品の中のさまざまな人生がより深く感じられるようになるのではないでしょうか。キャラクターの特性が自分自身に被さっていると感じることもあるようですが、どうですか?

そうですね、新しい作品に入ると、日常生活でもキャラクターの立場に立って考えて生きてみようとすることが多いんです。意識的にも意図的でもないのに、ある程度影響を受けてしまうんですよね。だから、できるだけ慎重にアプローチするようにしてます。キャラクターの良いところは吸収して、そうでないと感じるところは改めて考え直すようにしてます。誰を演じても、柔軟に受け入れて、楽しんで取り組むことが大事だと思います。だから、どんなキャラクターに出会っても、同じ大きさのワクワクとドキドキを感じてますし、その仲間と出会えたのは縁であり、運命なのかなと思います。

音楽や演技はもちろん、芸能界でも活躍されていますが、2月に終了した「フィンランド間借り暮らし」も人気でしたね。去年の夏に行ったラップランドの旅は、今の自分に何を残しましたか?

電気や水道が使えない地域なので、最初は少し不便でしたし、携帯電話の電波が届かないので不安もありましたが、慣れない環境にだんだん慣れてくると、いつの間にか青々とした自然を満喫してました。そんな自分の姿に自分でも驚きました。(笑) 普段の暮らしに慣れ親しんでいたものがない旅を楽しんで帰ってきてから、些細なことひとつひとつがより大切なものになりました。当たり前のことにも感謝することで幸せを感じることができるようになりました。だから、小さな瞬間にも感謝を感じながら、自分の幸福度を高めようと思ってます。

世界で一番幸せな国を旅して、幸せの見つけ方を学びましたね。撮影のために行ったのですが、個人的にも良い時間だったと思います。

そうですね、放送を見ると今までとは全く違う僕の姿が映し出されてました。僕の素顔をありのままに素直に見せられた時間でした。

その言葉を聞くと、「アーティストであるチャ・ウヌとチャ・ウヌの本体であるイ・ドンミンとして感じる多様で率直な感情を溶け込ませた最初のソロアルバムですね。公開から1年の時間が経った今、「ENTITY」を改めて聴くとどんな気分になりますか?

愛情を込めて作ったアルバムですが、一人で聴くのはまだ難しいです。アルバムを作ったときの気持ちが蘇ってきて、感情が深まるような気がします。(笑) 今はただ、そのような自分をもっと大切にしたいと思ってます。

自分の中の感情を丸裸にするのは誰にでも難しいことなので、音楽を通して一人の人間の飾らない感情を間接的に感じることができるのは、聴き手としてはありがたいことだと思います。

自分の物語を透明に伝えようと思ってるからか、聴いてくださる方も曲に込められた感情をそのまま受け止めてくれるような気がします。音楽や言葉など、どんな形であれ、真摯に伝えたい物語に誰かが共感してくれて、同じ感情を一緒に感じてくれると、とても大きな力が生まれると思います。それが素直さの美徳だと思います。

ASTROの新曲「Twilight」が大きな感動を与えたのも、その素直さのおかげではないでしょうか。「暗い時期を過ぎ、太陽が昇る時期を迎えた現況」を描いた曲です。2月23日、ASTROが9周年を迎えた日にリリースされたので、より一層意味があると思います。

9周年という数字を目の当たりにすると、時間が経つのは早いものだと実感します。デビュー当初や練習生時代を思い出しました。僕自身よりも、今まで一緒にやってきたすべての人におめでとうございますと言いたいです。9年間、共に歩んできたメンバーやAROHA(ASTROのファン)、そして家族… ありがとうございます。(笑)

「これからも絶対に変わらないこと」のひとつに「仲間を大切にする気持ち、愛する気持ち」を挙げていましたね。その揺るぎない愛の根底には何があるのでしょうか?

長い間、僕のそばにいてくれた人たちなので、信頼があります。誰かが僕を応援してくれてるということ自体が原動力になりますし、より良い仕事をしなければならないという責任感も芽生えます。おかげで、たまに疲れてもくじけずに、気持ちを引き締めて前に進むことができるのだと思います。

これまでのインタビューを拝見していると、どのような状況でも揺るがないという気持ちが伝わってきますね。優しくて繊細な気質と強靭な粘り強さを併せ持つ人なんだなと思いました。

経験はその人の性質に重要な役割を果たしてるように思います。生きていく中で経験することで、弱くなったり、強くなったりするんですよね。もし、心が弱すぎたり、逆に固くなりすぎてしまうと、何かをやり遂げる前に疲れて諦めてしまうこともあるような気がします。弱さと強さが内面でうまく調和することが大切だと思います。

いつか「外見も内面も素敵な人」になりたいとおっしゃっていましたが、ウヌさんが考える素敵な人とはどんな人なのか、ふと気になります。

森が見える人がかっこいいと思うんです。目の前の木ではなく、遠くの森が見えるということは、それだけ視野が広いということですよね。目の前のことに急がず、一歩離れて次のステップまで考える余裕があるということでもあります。僕ももう少し広い視野で自分の周りを見て、把握できる人になりたいです。難しいですが、努力中です。(笑)

自分が夢見る姿を具体的に描きながら努力することは、青春の時期に特に鮮明に現れる経験でもあります。ウヌさんは今、青春のどの時期にいると感じていますか?

青春の「セ」ぐらいを過ぎたと思います。(笑) でも、青の「セ」かもしれないし、春の「シ」かもしれない、 青春が正確にどの時期を指すのか、一概には言えないですよね。状況によって考え方が変わってくると思います。 今を自分の青春のスタート地点と見なすことも、真ん中と見なすことも可能だと思います。

そうですね、青春は年齢だけでは定義できないし、生き方によっても意味が広がるので。遠い将来、「チャ・ウヌの青春」を語るとき、何を必ず話すようになると思いますか?

ASTRO、僕たちのチームが、僕の青春に絶対に欠かせないもの、チャ・ウヌが過ごした青春のすべてになってくれると思います。

ASTROというチーム名は「星」という意味を持つと聞きましたが、もし自分を星に例えるなら、どんな星になりたいですか?

いつも身近にある星でありたいです。夜空で明るく輝いていて、時には雲の中に隠れていたり、時には道しるべになってくれたり。そんな風に長く、自然に多くの人のそばに存在したいですね。

一人で眩しく輝くより、一緒に溶け込みたいんですね。それが、多くの人がチャ・ウヌをもっと大切にする理由ではないでしょうか。これだけ愛されているウヌさんの一番のお気に入り、一番愛着を感じる対象は何ですか?

僕の愛犬「ドンドン」です。僕の人生の活力源であり、喜びです。どんなに大変な仕事をしていても、ドンドンを見ると気分が良くなり、ストレスが一気に解消されます。先日、美容院に行ったらもっと可愛くなりました。穏やかに毛づくろいを受ける姿もとても立派で…早く家に帰りたいです。(笑)