GQ もしエスパをインタビューするなら、その最初がウィンターだったらいいなと思っていました。

WT (細くて長く目を開けて) 本当ですか?

GQ はい、<GQ>とチュグミが一番似ていると思ったからです。それに、初めての出会いが「Woman of The Year」だったんですよね。

WT そうなんです。最初に聞いて、ありえないと思いました。え?私が?

GQ エスパのウィンターですよ?

WT だから、エスパのウィンターが何だって言うんですか。(笑) でも、それだけ影響力のある人になったなら、もっと良いエネルギーを与えなければならないという責任感も同時に感じました。

GQ 秋でも冬でもない今のような季節になると、ウィンターはどんなことを考えますか?

WT 冬に生まれて、名前もウィンターだし、冬の雰囲気がとても好きです。真っ白な季節。私が一番好きな色も白です。でも一つ、寒さには本当に弱いんです。だから、今のように少しずつ寒くなると、ワクワクする反面、怖くもあります。「どれくらい寒くなるのか」と心配する一方で、「どれくらいきれいになるのか」という期待もあります。

GQ 冬がもたらす暖かさと言ったときに、すぐに思い浮かぶ香りがありますか?

WT 冬の匂い、ありますよ。なんて言えばいいかな?

GQ イメージで表現してみますか?

WT 雪がこんな風に覆っている場所に横たわって星を見上げるときの匂いです。わかりますか?すごく冷たくて、汚れていない、きれいな雪の上に一人で横たわっている瞬間に感じる、寂しくて孤独だけど、きれいで純粋な香りです。

GQ 何時の風景ですか?

WT 午前3時、いや、2時かな?

GQ どんな音楽をかけたいですか?

WT チェット・ベイカーの「Blue Room」。その曲が入ったプレイリストはだいたい寒いです。

GQ 冬は寒い季節ですが、冬だからこそ感じることのできる暖かさが確かにありますよね。私が感じるウィンターもそんなイメージです。雪を溶かす冬の昼の陽射しのような。

WT うーん?すごくきれいな表現ですね?わあ、すごくいいな。どうしよう。

GQ ウィンターはかなり長い時間、活動曲の「ヘメコ」について考え、具体的なアイデアを出してきたと聞きました。

WT はい、そうです。「やるなら自分がやってダメにしよう」という主義ですかね?アハハハ。でも、私の意見を無理に押し通すわけではないんです。自分が感じたことを表現すれば、自分が理解した分だけうまく表現できると思っているので。

GQ 活動曲ごとにウィンターのスタイリングを見てみると、ほとんど似ているものがないですね。

WT 私は曲ごとに記憶に残るスタイルが一つずつあればいいなと思っていました。「Savage」の時のフルバングのショートカット、アニメキャラクターみたいなスタイリングもやってみたいと意見を出したし、今回の「Whiplash」のショートカットもそうです。最初、会社では銀髪のロングヘアをおすすめされたんですけど、「以前やったことがないことは何か?」と考えて、ショートカットに挑戦することにしました。昔からやりたかったんです。

GQ 実現していく過程は大体どんな感じですか?

WT 音楽をもらうと、いろいろなことが浮かんできます。ステージでの自分を想像すると、「この曲は女性らしくて綺麗にだけしてもカッコよくないな」というようなことを考えるんです。いつどこでもできて、誰でもこなせることより、私にしかできないことは何だろうかと考えることが多いです。

GQ ウィンターは「どうすれば綺麗に見えるか」ではなく、「この曲、このステージでの私の役割」について先に考えているように感じました。

WT はい、そうです。顔で例えると、茶色の髪や赤い髪をすると綺麗に見えることはわかります。でも、ただ単に綺麗になりたいわけではないという欲があるんですよね。エスパの音楽がただ綺麗で儚いものではないので、私はただ「綺麗なこと」よりも、私たちがステージでカッコよくあってほしいと思っています。エスパの音楽に合いながらも、私だけがこなせるカッコよさ。それが私の追求する美学かもしれません。

GQ だからこそ、<GQ>と合っていると感じたんですね。

WT そうなんです。私、<GQ>なのかもしれません。(笑)

GQ なんだか「シアン富豪」の香りがしますね。

WT 私のコンピュータにはフォルダごとにシアンを保存しています。曲のタイトル別に「ヘメス」のシアンフォルダがあったり、車が燃える絵文字だったり、マウスカーソルが集まって形を作ったり、テーマはランダムです。「いつかアイデアになるだろう」と思いながらファイルを作り続けています。最近は映画『パラサイト』や『水に落ちたナイフ』を見て、いつか試してみたいと思い保存しておきました。

GQ 「Whiplash」の録音のビハインド映像で、ディレクターに褒められても「私がよく分からずやっている気がします」と言って、少し惜しそうにしている姿が印象的でした。周りでうまくいっていると言われても、自分がしっかり理解してやることが大事だと思っているんですか?

WT はい、そうです。それが私の頑固なところで、当たりを引いた感じが嫌なんです。当たりを引いたものは、自分の実力ではないと思っています。完全に自分のものではないので、後でそれを取り出したくても取り出せないじゃないですか。どうやってやったのか分からないから。ディレクションしてくださっているディレクターさんやARさんたちが良いと言っても、私がどんな考えで歌を歌わなければならないか分からないと、なかなか納得できない方です。無意識に歌いたくないんです。聞いている側にとってはもどかしいかもしれませんが、それが私の小さなこだわりです。

GQ この素晴らしいこだわりはどうやって生まれたんですか?

WT 結果物を見て、私が満足できないと、その歌が嫌いになってしまいます。ディテールまでしっかり見てしまうタイプなので、終わった後はいつも少し物足りなさが残ります。少しも足りないと感じず満足したことは一度もない気がします。これからもそうならないと思います。

GQ 自分のものにしないと先に進めないという点がとても興味深いですね。

WT 私はすべてが理解できないと上手くできないタイプです。コンセプトを決めるときも「こんな感じでお願いします」と言われてもできないんです。「これはこうで、あれはああだから」と、納得できる理由を私が受け入れなければ完成度が高まらないので、私はその完成度を高めるのが好きです。適当にやれば、ただの結果が出てしまうじゃないですか。

GQ 「とりあえずやろう」という言葉が一番嫌いですよね?

WT はい。とりあえず? それはどこにありますか?

GQ 国語より数学が好きな理由もそれに関係しているのかな?

WT はい、そうです。国語はどうにかすれば答えになると思うんです。でも、数字や数学はとても確実ですよね。だから間違えたら「私間違えた」と堂々と認められるので、それが好きです。(笑顔)

GQ: 『オジカン』でムンサンフンが弱さを告白した時、「本当に弱い人は、自分が弱いことに気づいていないんじゃないでしょうか?」と言ってサンフンを励ましました。弱さを知ることが力だと思いますか?

WT: サンフンさんもその前に、その話をしていました。運動しなくてもいい人が運動を一生懸命やろうとするって。だから、心配すること自体が半分来ていると思います。元々、油断しているときにすぐにダメになったりするから(笑)。同じことだと思います。自分の弱さを認められる人は、内面に認める余裕がある人だと思うので、弱さをそうは感じません。むしろ、「私は強い」と自分を否定する人の方が危険だと思います。でも、私は弱さを認めることが力だとは思いません。人それぞれですが、弱さを感じてさらに縮こまってしまう人もいると思うので。知っていれば知っているで、知らないままで生きればいいんじゃないでしょうか?

GQ: ウィンターの力は、しっかりとした強さよりも、しなやかさや曲がることができる力にあるようですね。

WT: おお、言っていただいた通り、私は固い人にはなりたくないですね。あまりに固すぎると、私が緩んだ時に責任感を強く感じすぎる気がするので。弱くなる時は、そのまま弱くなってもいいけれど、内面では中心をしっかりと持っている人でありたいと思います。

GQ: 今年のツアーで初めてソロステージ「Spark」を披露しましたね。作詞・作曲にも参加し、MYが揺らす小さな輝きから大きな波が生まれることを思い浮かべたと言っていましたが?

WT: 初めてやってみた曲作りだったので、その分、私の歌を最初に聴いてくれるMYに向けて作りたかったんです。MYを思いながら書こうと決めて、コンサートでのファンのライトが一番最初に思い浮かびました。

GQ: 「One Little Spark Can You Set Me Free」、小さな火花が私を自由にするという歌詞は、どんな気持ちで書いたのでしょうか?

WT: 子供の頃はバスのベルさえ押せないくらい内向的な性格でした。配達の人が来ると恥ずかしくて隠れてしまうほどでした。そんな私が今、何万人の前で歌って踊る人になっているなんて、家族も驚いています。想像もできなかったことが可能になったのは、ステージ上でこれほどエネルギーを出せるのは、私を応援してくれる人たちが目の前にいて、この数えきれない小さな火花があるからだと思っています。そこに私の心が開かれ、第2の自分が出てくるように感じ、自由になった気がしました。そんな小さな大きな気持ちが私を解放してくれる、という気持ちで書きました。

GQ: 「閉じ込められないで」。YouTubeコンテンツ「aesparty」で催眠にかかって前世に行ったとき、前世のチェ・ヨンウから今回の生にキム・ミジョンとして生まれ変わった理由がまさにそれだと言いましたね。自由。生まれ変わって良かったですね。

WT: 本当にそうですね。望んでいた通りに生きているみたいです。