DAZED Korea beauty edition
ビューティーエディション ピョン・ウソク 和訳
まだ半分ほど残っているが、2024年度の今年の人物として挙げられる存在、ピョン・ウソク、ファッション界では異様に聞き覚えのある名前だ。ご存じの通り、ファッションモデルとしてデビューした彼の様々なバックステージで、ファッション界と共有した瞬間が多かったからだ。ファッション界に10年以上携わっている人なら誰でも、ピョン・ウソクについての話を一つくらいは持っていると言っても過言ではない。どの業界もそうだが、ファッション界も一言で定義することはできない。ただ、20年以上この業界に携わってきた中で感じたことを一つだけ挙げるとすれば、それは「正しい」ということだ。何にお互いが認め合い、祝福し合うその基準線に。
「ソンジェ背負って走れ」が放映されて始まったピョン・ウソクシンドロームは、ファッション業界に大きな関心を呼び起こした。なぜだろう。まるで私たちの血筋が大物になったような気分。ハンヒ、そのメランコリックな心から発現した物語の出発点はそれぞれ違うが、すべて一つの方角に帰着した。
ウソクがうまくいってよかった。
近くでも遠くからでも、ピョン・ウソクに対するこの心は、時間が経つにつれて熱くなった。ウソクがまた見える。私もファンになった。
10年前に彼を撮影現場で、ファッションショーの会場で、イベント会場で見て知っていた同業者の人たちでさえ、自分から次々と熱烈な支持を送り始めた。バロはその反応を再確認したほど、ピョン・ウソクに対する真心は深く、広く、世界の果てまで広がっていた。
「嘔吐の全州」というタイトルで完成した全州国際映画祭の、公式トレーラー撮影のために全州で会ったのが4月1日、そして全州国際映画祭で再会した5月初旬、それから100日も経たないうちにファッション界は、いや、世界はすべてピョン・ウソクの味方になった。そうして7月某日、再会したウソク、彼はとてもきれいに(きれいという表現が失礼な世の中だ。)メイクしたまま、私は足を怪我したままだった。
「文章がまた大事だから(何かやってみようと)来ました」
「骨折したみたいですね」
「そうですね、手術をして、2、3ヶ月で少し歩けるようになりました。おかげさまで、お酒をやめましたね」、目を合わせながら、お互いの安否を確認した。実は平謝りだった。私たちの間に言葉を交わすほどの歴史はある。それなりに、いや、もっと高潔な2012年か、2013年かもしれない。他の雑誌のディレクターとして勤務していた頃、ハンナムドン(漢南洞)のあるレストランで、当時新人だった彼を単独で12ページ以上撮影した。 (本を集めていないため、見つけることができないが。)私の記憶が正しければ、ピョン・ウソクの最初の単独ファッション画報だった。ほとんど忘れているが、その日のシーンはかなり鮮明に覚えている。新シーズンの新しい服というテーマで、当代最高のファッションブランドをすべて着せたのだが、何を着ていても圧倒的なプロポーションとポーズをとったおかげで素敵な画報が完成した。それだけでなく、その良い声で発する一言一言がかなりウィットに富んでした。「面白い人だな」と感じると同時に、モデルと撮影していると、誰が本当に服が好きなのかがよくわかるのだが、ピョン・ウソクは本当に服を、ファッションを愛している人だった。だから、もっと楽しい時間だった。
やがて、ピョン・ウソクはトップモデルの仲間入りを果たす。2014年から2015年の間にソウルファッションウィークのすべてのデザイナーが欲しがるメインモデルになり、すべての男性誌の表紙を飾るほど忙しくなった。私は、2015年秋から「DAZED」の編集長を始め、それから間もなくピョン・ウソクとテレビブラウン管で対面した。しかも、大好きな作家の一人であるノ・ヒギョン監督の「ディア・マイ・フレンズ」だなんて!そうして演技を始めた彼のニュースは、2022年10月に「DAZED」を通じて「20世紀少女」の中の「プン・ムンホ」というキャラクターを媒介に再会した。10年以上にわたり着実に自分のフィルモグラフィーを積み重ねてきたピョン・ウソクが、今や真のトップスターだけができる、色調化粧品モデルになって私の前に座っている。
「色調化粧品のモデルになること自体が、なんだか気分がいいんです。こんな機会はあまりないのに、クリニークが僕をよく見てくれて感謝してます。撮影の間、新鮮な気持ちでいろいろな挑戦をしたような気がします。楽しかったです」
さすがに男優が「メイク」をしている姿を大々的に、主にクローズアップで撮影するのは、今どき誰にもできない光栄なことであり、それだけ難しいことでもある。
「肌を最高の状態にすることを覚悟しました。皮膚科に通ったり、最善を尽くしました。普段はチークメイクをしたことがないのですが、今回の撮影で経験してみると、昔の自分とは違う、ちょっと美容的な感じがして楽しかったです」
メイクは、ある意味、モデルとして、また俳優として切っても切れないもの。メイクはピョン・ウソクにとって日常であり、宿命でもあるのだろう。
「メイクはキャラクターとして何かを準備する過程の一つですが、たいてい一番初めに行いますよね。メイクをしてる姿を鏡で見ると、キャラクターにもっと没頭できるような気がして、心を決めた場合、こんなメイクはどうだろう、あんなスタイルはどうだろうという、ファイルの意見をたくさん聞いてメイクするので、ヘアをどう演出するかによって変わる部分があるんです」
俳優自身が見せたいキャラクターのために、どのようなメイクや演出を提案し、それがうまく反映されると、より演技に没頭できるのは当然のこと。
「そうですね、すごく大きいです。見られることも大事ですからね。キャラクターに合ったメイクやヘアは、僕の演技をより豊かに見せることができる要素の一つだと思います」
ところで、インタビュー中、彼の寡黙な顔をじっくりと覗き込むと、きれいだ、かっこいい、違うという思いが頭をよぎる。メイクをここまでうまくこなすとは、やはりピョン・ウソクはスペクトルがとても広い俳優だと改めて思った。メイクアップに関して最も大きな挑戦をした記憶があれば。
「歯に詰めるもの、あれって何て言うんですか?」
トゥースジャム?
「はい、それを装着して撮影したことがあります。画報撮影でした。そのメイクが一番強かったと思います。アイシャドウもすごく濃くしました。役者として言えば、『力の強い女カンナムスン』で演じた『リュ・シオ』のキャラクターが思い浮かびます。ちょっと暗い面がある人なので、目つきやヘアスタイルについて深く悩みました」
キャラクターを掴んでいく上で、ヘアメイクに悩むのは役者としてのルーティンかもしれない。
「そうですね、でも今まで朴が演じたキャラクターは、実はそういう部分を強烈に表現するようなキャラクターではなかったんです。むしろ、画報撮影をしたり、あるいは照明の強いところに行ったりすると、ちょっと違う表情を見せたいという話をしながら演出したんですね」
授賞式とか?
「授賞式もそうですし、今回のファンミーティングの時も、遠くに座っている人たちのために、もう少しメイクをはっきりさせた方がいいんじゃないかと提案しました」
私は最近メイクをすることが多い。そんな私にとって、クリニークポップリップ&チークオイルは唇だけでなく頬にも塗れるので、より効果的だと思った。日常生活で活用できそうなメイクの話を聞いてみた。
「ファンデーションを塗ったとき、ちょうど僕の肌と同じような感じでした。肌の状態が少し悪いときに、大事な場所に行くときは少し使ってみてもいいかなと思いました。そして、クリニークポップリップ&チークオイルはリップはもちろん、チークにも使えるので、僕もリップとチークに同時に色をつけなければならないときに使いたいと思いました」
先程のファンミーティングの場ならどうだろうか?
「ファンミーティングのコンセプトを、少年と大人の姿に分けて構成してるので、今度またファンミーティングをすることがあったら、チークを塗ってみて、消して、また塗ってみたいですね。僕も今塗ってるんですけど、どんな感じだと思いますか?」
クリニークチークポップヌードポップを塗ったピョン・ウソクの頬、撮影時間が長かったにもかかわらず、なんというか、とても新鮮で生き生きしているように見えた。私もやってみたい!思わずこんな言葉が飛び出した。
「僕も初めてやったんですけど、いいと思いますよ。うん、いいと思いますよ、ハハ」
異質感が全くなくちょうどいい、ピョン・ウソク、私たちはファンデーションの密着力とカバー力を褒めたり、持続力について議論したりした。
「僕は自分の肌色をそのまま生かすのが好きなので、薄く塗れる製品を好みます。最近、モニターがすごく鮮明なので、メイクがバレるとキャラクターに没頭するのが難しいと思います。だから、できるだけ自然に自分の肌色に合わせてメイクするようにしてます。今日はちょうど良かったので、良かったです」
ウソクと化粧品の話を「ハハホホ」しながら話しているなんて、ある意味、感慨深いものがあった。写真についてどう思っているのかも気になった。モデルではなく俳優として、そして色調化粧品を代表する顔として。